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30人学級の経験から [単なる日記]

急に思い出したので眠れない夜にダラダラ書きます。

小学校時代、私の住む街にはけっこう大きな工場があって
そこが構える社宅も立派なものがあったから
各学年150人くらい(=4クラス平均37~38人)いたんだよね。

けど、その工場が地方移転するのに伴い
徐々に子供も減っていき、私の学年は
小6の時一気に120名程度まで減ってしまった。

本当なら5年→6年で4クラスから3クラスにするのが規定なんだけど
卒業する時に急にまた知らない子ばかりのクラスが出来るのも・・と
例年通り5年生のクラスそのままで6年生に上がったため
我がクラスは30名のクラスになった。

で、なぜか残った30名はいわゆる優等生の枠から外れた子ばっかりだった。

ホントかどうかは知らないんですが、5年生の間にどんどん生徒が減って
3クラス化の話が出た時に、「4組(私のクラス)の子たちが
ウチの子と同じクラスになるのはイヤです!」って言ってた親が多くて
それでクラス編成を変えなかったとか、まあそんなクラスでした。

でもね、私はすごく楽しかった。
担任の先生は「優等生の枠から外れた」ではなく「個性的」と捉え、
一人ひとりの面倒を本当によく見てくれていました。

ある日、先生に呼ばれて、勉強についての質問をされました。
私はそんなクラスの中では成績が良い方でした。

「私立中学とか受験する気ある?」「いや、全然ないです」
「塾とか行ってる?」「はい、近所の塾に行ってます」
そしたら先生が、
「じゃあさ、悪いけど勉強は塾でやって。
オレの授業はクラスのみんなに合わせるからさ、
足りないところは塾で補ってくれ」
と言われた。

ま、言われる前からそうしてたんですけど・・。
当時私が通ってた塾は、近所のおじさんが小中学生を数人集め、
学校の授業の進度をベースに、それぞれにレベルに合わせて
教材を揃えてくれて(しかもそれらは授業料の中で用意してくれてた!)
試験前には試験範囲に合わせて指導してくれる、という
とても便利なところだったので、事情を察して対応してくれた。
学校の授業が「復習」になっちゃう感じだったけど
だから特に問題でもなかった。

そうなってくると、30人学級ってすごく良かった。
高校が44人のクラスだったので、中には年に数回しか会話しない人もいた、
なんでこともあったけど、30人だと人付き合いはすごく密になる。
もちろん担任の指導の影響も大きかったと思うけど。


今の世の中だと、「レベルの低い子に合わせて授業します」なんて
絶対PTAのうるさいオバサンたちが許さないだろうし、
一人ひとりに合わせたカリキュラムの塾なんて
あっても「個別指導」を売りにするような
お値段が高くて庶民には通いずらいところだったり、
なかなか実現しない環境だと思います。

ちなみに、そういう塾だから「学校の授業についていけない子の
フォローのお手伝いをします」がメインコンセプトだったので
成績の悪い子のほうが多くて、ゆるい感じの塾だった。
私がそこに通ってるといったら「そんなところで大丈夫?」って
心配してくれる人もいたけど、上に書いたように
個々人のレベルに合わせて教材も用意してくれてたので
私なりのペースでしっかり勉強できたし
一応、地元の都立高校の中ではレベルが高い方の高校に行けた。


で、まとめるとですね、
30人学級がいいとか塾は必要不可欠とかの意見があるんですが
結局はその中身だと思いますよ。
30人まで減ったところで一人ひとりをちゃんと見てくれないんなら
40人と何も違いはないと思うし、塾が必須なのはわからなくもないけど
学校と同じような授業形態の画一的な塾ばかりだと困る子もいると思う。

少子化に伴って「大学全入」とかいう時代になりつつあって
人を「学歴」や「数字」で判断しがちなんだけど
少なくなって来た今こそ、一人ひとりをちゃんと見てあげて
個性を活かす指導をきちんとしてあげて、
一人ひとりの能力を最大限引き出してあげるのが
日本の生きていく道なんじゃないかと、
てか、私の時代はそういうことが出来ていたので
そうあるべきなんじゃないかと、
アメリカに5年近くいると思ったりします。



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